電子管楽器 YWinthのファームウェア・基板データの公開
以前製作した,電子管楽器『YWinth』のファームウェア,基板データを公開しました。 何かのお役に立てれば幸いです。
今更ですが昔つくった「YWinth」のソースコードと,基板データを公開しました。https://t.co/fFOyFoNFr0 : ソースhttps://t.co/KT7iXulxek : 基板
— Naitsuku🌍 (@nainara_tsukuru) January 9, 2021
たのしい電子管楽器のつくりかた
管楽器の形をした電子楽器『YWinth』を自作してみました。一般的にはウィンドシンセサイザーなどと呼ばれていると思います。 キーに指をあて,マウスピースから息を吹き込むと電子音を奏でます。
この記事では,作った楽器の紹介と,その動作原理の説明を行います。
まとまりのない文章ですが,読んでいただければ幸いです。
動画
こんな感じの楽器です!
動機
管楽器にあこがれがあったのですが,今更始めるのもなあ... と,5年ほど思っていたのですが,自分で楽器を作ってしまえばいいんだ!となって,作りました。
ウィンドシンセサイザーはポップインストゥルメントバンド『T-SQUARE』で使用されているAKAIの『EWI』が最も有名だと思います。 EWIになんとなくあこがれがあり,EWIを買って練習しようかと思ったのですが,吹くだけでは面白くないので,勉強をかねて自作してみることにしました。
デザイン
構成
ブロック図
ハードウェアの構成です。
内部構成
よこからみた図です。
マウスピース
Fusion360で設計し,友人の3Dプリンタで印刷しました。息は下側に抜ける構造になっています。
ブレスセンサ
ブレスセンサは大気圧センサを使用しています。 起動時に大気圧を測定し,これをオフセット値とします。 息を吹き込むとマウスピース内の気圧が上がるため,これを検出し,音量を変化させます。
販売ページ: LPS22HB 【防滴・防塵】気圧センサモジュール(I2C/SPIタイプ) - LPS22HB - ネット販売 (ストロベリーリナックス)
タッチセンサ
キーには静電容量式タッチセンサを使用しています。 センサに触れることによる静電容量の変化を,RC回路の過渡応答で検出します。 プリント基板のパターンとしてセンサをつくっています。
参考資料: ELM - タッチ・センサの実験 (ChaN氏)
音源(シンセサイザ)
音源にはヤマハ製FM音源モジュール『YMF825』を採用しています。レジスタに音色,音階を書き込むだけで簡単に音を出すことができます。 FM音源とは,デジタルシンセサイザーの方式の一つで,正弦波を出すオペレータを複数接続することで, さまざまな音色を作り出すことができる特徴があります。(詳細はググってください) 古くは,ヤマハのキーボード(DXシリーズ等)や,パソコン(NEC PC88シリーズ等),携帯電話などに使われていた方式です。 現在はサンプリング音源の普及によって下火になっています。
FM音源の仕組み:FM¹¹Ìîbm¯ 参考資料: YMF825Board紹介 (YMF825モジュール公式ページ)
プリント基板
プリント基板はKiCadで設計し,PCBgogoで発注しました。 Fedexによる配送で,注文から1週間程度で到着しました。早いです。
プリント基板試作・製作・製造のPCBGOGO.JP【中国基板試作メーカ】
マイコン
マイコンはAtmelのAVRマイコン『ATmega1284P-AU』を採用しました。 特筆すべきことのないごく普通の8bitマイコンです。 効率的なデバッグのため同時にAtmel-ICEを購入しました。JTAG経由でデバッグができます。 ブレークポイントを張ったり,変数をWatchしたりしながら楽しく開発しました。
ただ正直な話,もう8bitの時代ではないです。素直にSTM32を使った方がいいと思う。安いし。
PCアプリケーション
YWinthとPCを接続して,音色をいじったり,運指をいじったりするアプリを開発中です...
野良Maker
岐阜県で行われた大垣ミニメイカーフェアというイベントに本機を持参しました。 出展者でもなんでもなかったのですが,会場で吹きまくっていたところ,そこそこ好評でした。 来年のMFTには出展したいと考えています。
かんそう
やっぱり,音が出るものをつくるのは楽しいと思いました。 楽譜が読めず,楽器経験は小学校のリコーダーくらいの自分ですが, 慣れれば意外と吹けるもので,楽器が好きになりました。
楽器作りは楽しいので,今度も作っていきたいと思います🌎
ウェブサイトを始めました。
ウェブサイトを始めました。よろしくお願いします。
実は,ウェブサイトと呼ぶより,「ホームページ」と呼んだほうが私にとっては自然に思えるのですが,どうやら「ホームページ」というのは誤用らしいです。
ブログのみでは,自由度が低く,たとえば自作ソフトのアップロードなどがしづらい状況にあるため,ウェブサイトを開設することにしました。 多少,手間はかかりますが,自由度ははるかに高くなり,勉強にもなります。今後は,ウェブサイトを中心に更新していこうかと思っています。
実は以前,ほかのウェブサイトをいくつか作ったことがあるのですが,いずれもCSSを使わずテーブルレイアウトを駆使したひどいものでした。CSSをちゃんと書いて作ったのは今回が初めてです。
簡素,というか,古臭いという印象を抱かれるかもしれません。しかし,本当に見やすいページ,というのは,派手なページではなく,簡素で,軽いページだと思うのです。なんだか,時代を15年位遅れている気がしますが,私にとって満足するデザインになったので,よしとします。
(12/5 追記) ちなみに,ウェブページのスクリーンショットを撮るときは,ブラウザでページを開いたあと,F12キーを押し全画面表示にしてからPrintScreenするとお手軽です。
Amazonで売られてる安いユニバーサル基板の品質について
RFモジュレータで家庭内デジアナ変換
この前分解したビデオデッキからRFモジュレータを取り出して、単体で動作するようにしました。 地デジチューナの出力をRFモジュレータにつなぎ、RFモジュレータから出力した信号を余っているアナログテレビに入力してやれば、家庭内デジアナ変換が実現できるというわけです。
これが、RFモジュレータ。80年代以前のデッキならば大抵ついています。 メイン基板にはんだ付けされていると思うので、取り外します。取り外す際、基板のパターンを追って、ピン配列を確認しておくとよいと思います。 通常は、電源、グランド、映像入力、音声入力の4ピンが出ています。RFの出力は、外側のシールドについています。 アンテナからの入力信号は、RF出力にスルー出力するとともに、側面のRCAジャックからも出力されています。 これはビデオデッキ内のチューナに信号を伝えるためのものです。
ユニバーサル基板に載せてみました。 RCAジャック、コンデンサもRFモジュレータと同様にビデオデッキから取り外したものです。 5v単電源で動作するようです。ものによっては、12vの電源が必要なものもあると思います。パターンを追って確認してください。 電池4本で動作するようにしてみました。
地デジチューナからの出力をつないでやります。 外側についたスイッチを、1chもしくは2chにし、アナログテレビとF端子ケーブルでつなぐと、おそらく映像が表示されると思います。
電池駆動なので、じきに電圧が低下してきます。 そうなると、まずは映像がモノクロになります。これはアナログテレビに内蔵されているカラーキラーが働くためです。テレビは、カラー表示がきついと感じたら、容赦なくカラー表示回路を切って、モノクロで表示する仕組みになっています。 徐々に同期が乱れていって、見るに堪えない映像になります。そうなったら素直に電池を交換すべきです。